2021年3月21日
本日から歯科の医案をご紹介いたします。まずは『史記』記載の淳于意による齲齒治療の医案になります。
斉中大夫①病齲歯②。臣意③灸其左陽明脉④,即為苦参湯,日漱三升⑤,出入五,六日⑥,病已。得之風及臥開口⑦,食而不漱⑧。(司馬遷『史記』)
①中大夫:官職名。特定の職務はなく,議事顧問などを行った。
②齲歯:虫歯。
③意:淳于意。
④左陽明脉:「左手の陽明脈」。手の陽明脈の循行ルートは歯中を通行している。
⑤日漱三升:毎日(苦参湯)3升でうがいする。
⑥出入五,六日:5~6日。出入とは,「~位,~程度」。
⑦得之風及臥開口:この種の病は風邪を感受し,および睡眠時に口を開けていたことに由来する。
⑧食而不漱:食後に口を漱がない。
『史記』には淳于意が左手陽明経に施灸し,苦参湯を服薬させて「歯痛」を治療した記録が記載されています。